仕事を辞めたいのに会社が辞めさせてくれない、退職交渉する気力がないほど疲弊しているなど、会社を辞める時の心強い味方である退職代行サービス。
万が一退職代行を利用して前職を辞めたということが転職先に伝わると気まずいですよね。別に決して何か法に触れるような悪いことをしたわけではないので、それ自体を恥じたり気に病む必要は全くないのですが、バレたらバレたでちょっと面倒くさいというのが本音です。
そこで退職代行を使って辞めたことは転職先にバレるのか?その後の人生に悪影響を与えるのか?について解説したいと思います。
筆者は実際に会社を退職代行を使って辞め、その後に転職活動をして再就職しました。
退職代行を使ったことは転職先にバレるのか?
もしバレるとしたら…という視点から逆算することで、退職代行が転職先に伝わる可能性を考えていきたいと思います。
可能性①自分で伝える
自分に不都合な事実を自ら打ち明ける方は稀だと思いますので、伝える必要があるかどうか?について考えましょう。
転職面接や入社後に退職理由を聞かれることはあると思いますが、退職を申し出た方法について言及されることはまずありません。「前の仕事を辞める時、どんなシチュエーションで誰になんて言って辞めたんですか?」なんてこと、聞かれないし気になりませんよね。
また、退職を申し出た方法を伝える義務なども当然存在しませんので、自分から積極的に伝えようと思わない限りは伝える必要は全くありません。
可能性②転職先が辞めた会社に照会を行う
企業が以前在籍していた会社に経歴などを問い合わせることを前職調査と言いますが、個人情報の取り扱いが厳格化されており、本人の同意なく前職調査を行うことはできません。
もし企業が前職への情報照会を勝手に行ったり、辞めた会社が無断で情報を提供した場合、個人情報保護法に反するとして違法行為になります。
自分のあずかり知らぬところで辞めた会社によって転職先へ情報が伝えられるようなことはありませんので、安心しましょう。
可能性③退職代行会社が転職先に伝える
サービスの内容からして退職代行会社が辞めた会社のことを転職先へ伝えるということはまずないことではありますが、退職代行会社もいち企業として個人情報保護法に基づき、プライバシー情報の保護を徹底する義務があります。
退職代行会社に提供した情報や、サービス上知り得た情報を第三者に漏らすということはあってはならないことです。
可能性④入社後に転職先に提出する書類
転職すると、入社前後に会社から要求される書類がいくつかありますよね。
前職とつながりのありそうな書類として代表的なものは以下に挙げる書類です。
・年金番号のわかる書類(年金手帳)
・健康保険番号のわかる書類(雇用保険被保険者証)
・源泉徴収票
いずれも退職を申し出た方法について記載されることはあり得ませんので、この経路で退職代行を利用したということがバレることはありません。
可能性⑤転職先と辞めた会社に繋がっている人間がいる
転職先と辞めた会社が同じ業界や、たまたま取引していた会社だったという場合、辞めた会社と転職先に繋がりのある人間がいることも可能性としては限りなく低いものの、0ではありません。
わざわざ辞めた人の話を持ち出してまで世間話をするお暇な社会人がいないことを願いますが、世の中には他人の話題を持ち出して色々と意見をする自分に酔いがちな人もいますよね。そうした噂好きな人たちの手によってバレてしまうことは可能性としてはあります。
退職代行を使うとその後の人生に悪影響はある?
ということで退職代行を利用したことが転職先にバレる可能性は低く、辞めた会社と転職先に繋がっている人がいない限りはないということがわかりました。
では、退職代行を利用したことによってその後の人生に何かの悪影響はあるのでしょうか?実際に退職代行を利用して会社を辞めた筆者からすると、そんなものは…
「ない」
と断言できます。
退職代行を使うかどうか、その時はとてつもなく大きな決断に感じるのですが、1ヵ月経てばそんなことは記憶から薄れ、1年経てば昔話となり、自分から引っ張り出さない限りは遠い過去として取るに足らないことになっていくのです。
実際に転職先やその後の転職活動で何か不都合が生じたこともありません。退職代行を使うことで今の苦しみから解放されるのであれば、利用に躊躇することはないと私は思います。
まとめ:バレる可能性は低い!
以上、退職代行を利用すると転職先にバレるのか、将来への悪影響はあるのかについてでした。
バレる可能性はないとは言い切れないものの、その経路は限られており、転職先の選定などで十分対策が可能です。また、将来への悪影響もないといっていいでしょう。
そもそも退職代行会社を利用することに罪悪感を抱く必要もありません。労働者に退職代行の利用を検討させるほどの扱いをする会社側に問題があるのです。
退職代行の利用を検討されている方はそれほどの理由があるはずです。早くその苦しみから解放されることを願っています。