【体験談】仕事を半年で辞めて無職になって転職活動をした時の話

私はこれまで何度か転職を繰り返してきました。その中でも一番辛かったのは、転職した会社をたった半年でまた転職し、その会社をなんと1日で退職して無職になり、「半年で退職した経歴」を最新の職歴として転職活動しなければならなかったときです。

次の会社が決まらないまま短期離職をすると、現在の生活の不安と将来への不安の二重苦を背負って転職活動をすることになるので、そのプレッシャーは半端ありません。面接対策として短期離職の言い訳を考えるために自分の過去と向き合わなければならず、どうしてこんなことに…とふさぎ込んだ時間は数知れず。

そんな私が27歳の時に3社目の会社を半年で退職し、無職になった時の体験談を紹介したいと思います。

筆者は新卒で勤めた会社を1年で退職し、次の会社を3年で退職し、その次の会社を半年で退職しました。どれもつぶしの効かない、職務経歴書に書く内容がないような業務ばかりです。

私が半年で仕事を辞めた時

当時私はサービス業界の某企業へ入社しましたが、宗教的な研修と先輩からの業務中の執拗な監視を受けていました。家に帰っても仕事のことが頭にこびりついて離れない、地獄のような日々でした。出勤前に郵便はがきを拾おうとした拍子に吐いたり職場についてドアを開けようとすると激しい動悸がして動けなくなったりして、限界を迎えたので心療内科を受診しました。

心療内科で症状を伝えると、採血検査と心理テストのようなものを受けさせられました。精神安定剤と吐き気止めを処方され、薬を服用しましたが気休め程度に症状が治まる程度でした。会社が嫌すぎるという根本的な悩みは何も解決せず、医者からは適性のある仕事に転職したらどうかというアドバイスを受けました。

そして転職活動を始めました。といっても、当時少し興味のあった職種の個人事務所を2社受けただけです。ブラック職種の求人のため、簡単に内定を得て、心療内科で報告するとよかったですね、適応障害の診断書出しておきましょうか?その方が辞めやすいですよねとできるだけさっさと退職できるような診断書を作ってくれました。

こうして適応障害の診断をもぎ取り、その診断をもって上司に退職を申し出ました。部署移動や休職を提案されましたが、一刻も早くその会社との縁を切りたかったので、お断りして退職しました。

転職した会社を1日で辞める

転職した会社の入社日、詳細は割愛しますが、入社手続きや給与の説明、その他普通の会社で初日に行われる過程が一切ないまま、出社して30分後には作業着を着て肉体労働をさせられていました。何がなんだかわからないまま一日が過ぎ去り、飲み会に誘われるも最後の力を振り絞って断り、退職代行を使って辞めました。運命が勢いよく坂道を転がりだした瞬間でした。

そんな労働基準法そっちのけの会社だったので、雇用契約など一切していなかったことが不幸中の幸いでした。代行会社に採用自体を取りやめという形にしてもらい、職歴からその会社は抹消しました。

「半年で退職した経歴」が残った状態で無職になる

退職代行業者から無事に退職が完了した、という連絡がきてほっとしたのも束の間、私はすぐに現実に目を向けなければならなくなります。社会不適合者の私には頼れる親族も恋人も友人もいません。どんな状況でも自分で生活費を稼いで生きていかなければならないのです。

こうして、私は半年で退職をした経歴を持って転職活動をすることになりました。こんな経歴で雇ってくれるところなんてあるんだろうか。この時は不安で不安で仕方なく、とにかくその日から3日間お酒を飲み続けました。そして無職になって4日目に、このままじゃダメだ、と覚悟を決めて、職務経歴書の修正から取り掛かりました。

まずは転職サイトの職歴の更新と転職エージェントに相談

27歳にして既に人生で5回目の就職活動でした。21歳、23歳、26歳、27歳。いくら年をとっても、面接に対する苦手意識は消えません。加えて、今回の転職活動では初めて無職の状態で転職活動をすることになったこと、前職を半年、しかも適応障害で辞めたという割と大き目なハンデがある状態なので、選考で落ちまくることや、転職活動が長期に及ぶことは覚悟を決めました。

doda、リクナビNEXT、マイナビ転職、エン転職。今までも使ってきたあらゆる転職サイトの職務経歴を更新していきます。私は今回の転職活動で、合計3社分の職歴の説明をしなければならない。それだけで気分は憂鬱になりました。

そして転職エージェントへの相談も行いました。大手転職エージェントから名前を聞いたこともないような転職エージェントまで相談をし続けました。

大手エージェントは私の職歴に対して微妙な反応をしました。年齢的にも職を選べる立場ではないようなことを言われました。一方、中堅のエージェントや個人でやってるエージェントの方が寄り添ってくれて、私も前の会社すぐに辞めちゃって、でも大丈夫ですよ、なんて言ってくれるエージェントもいました。

転職エージェントしか相談する場所のない私にとって、そういった言葉はとてもありがったです。お世辞だったとしても救われました。

とりあえず応募しまくる

そして各転職サービスの準備を整えると、私はとにかく応募をしまくりました。一人暮らしで大した貯金もありません。早く仕事を見つけなきゃの思いで来る日も来る日も転職サイトを開いて求人検索し、応募し続けました。メッセージが届くとすぐに開封し、書類選考落ちを確認して落胆する。まぁそうだよね、そりゃこんな職歴じゃ雇う気にならんわな。

それでも無職に落ち込んでる暇はなくて、転職サイトの職務経歴や登録情報を随時修正しながら、気づけば100社以上の求人に応募していました。応募し続けると書類が通る企業が出てきて、今度は来る日も来る日も面接を受ける日々になりました。

面接を受けまくる

面接は基本1日3件、多い日は5件の面接を受けました。コロナ禍だったこともあり、半分くらいはリモート面接でした。面接と面接の移動の合間に街中のテレワークBOXでリモート面接を受けたりもしました。転職エージェントに1日5件くらい面接受けてて…というと非常に驚かれました。

私は新卒で入社した会社を1年で辞めていて、直近の会社も半年で辞めているという短期離職者。面接前はボロクソ言われる覚悟で毎回臨みました。しかしこのご時世だからか、そこまで失礼なことを言ってくる面接官はいませんでした。それでも10社に1回くらい根性がないとか将来が見えてないみたいなことを言われました。

それでも毎日毎日色んな会社の面接を受け続けていると、半年で辞めたことって別に負い目に感じることでもないなと思うようになりました。職歴をほとんど聞いてこないような会社もあったし、半年で辞めた会社のことを話すとそんな会社早くやめてよかったね、って言ってくれる面接官もいたり。とにかく反応は様々だったからです。

自分が職場で上司に言われていたことや、ネットに書き込まれる短期離職への批判は、一部の意見でしかないということに気づきました。そしてそうした意見で自分の人生の価値は上がりもしないし下がりもしない。今目の前にいる面接官に自分の人生を認めてもらう必要なんてない。あくまで仕事を得るために、給料を得るために今自分は面接を受けているんだ。

そう考えると自分の職歴を自分で認めてあげられるようになって、自然と面接に行くのも怖くなくなりました。そしてちらほらと内定が出始めて、転職活動を始めて3週間ほどでここならまぁいいかな、という求人の内定がもらえて、私の人生5度目の就職活動は幕を閉じました。

軌道修正はいつだって自分の気持ち次第

私は仕事を1日で辞めて無職になったあの日、自分の人生がどうなるのか、不安と後悔で押しつぶされそうでした。最初は面接に行くのはおろか、転職エージェントに相談することすら怖かったです。

それでも、誰かに認められる必要なんてない、まずは自分で自分の人生を認めないと、と気づいたあの日から、少しだけ好転し始めたような気がします。そして、がむしゃらに面接を受けまくったあの日々も、自分の人生に必要な一部だったのだと今では思います。

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独身アラサー男子。社会人歴7年目にしてすでに5社目という転職回数を誇るも、人に語れる経歴や実績は何1つありません。過去には適応障害と診断されたこともありますが、他人に認めてもらうことを諦めた結果、それなりに楽しく暮らしています。

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