転職直後、慣れない時期は辛くて当然?しんどい職場の原因と対処法を紹介

転職したばかり、仕事を覚えるまでの期間や新たな職場環境に慣れるまでは大変ですよね。

しかし、過大な要求度を越えたプレッシャーに押しつぶされそうになってはいませんか?転職直後だからと言って「慣れない」と「辛い」を混同し、無理をしていると心身に影響が及んでしまう可能性があります。

世の中にはそうした立場の弱い新人の精神状態を巧みに利用し、不当な扱いをしても許されると勘違いしている企業も存在します。

私も過去、転職したばかりの会社の異常なプレッシャーに悩み、それでも無理をし続けた結果、体調を崩してわずか半年で退職することとなりました。

今悩んでいる方は、まずは自分の心身のケアを最優先してください。

入社したてだからといって、何もかも我慢する必要はありません。

転職直後、「慣れなくて大変」なのと「辛い」は別物

転職直後に「大変」と感じるのは普通のことです。これまでと異なる環境に身を置き、新しい人間関係や企業文化に慣れるまでは気疲れしますし、仕事を1から覚えこなしていくことは精神負担が増して当然です。

しかし、こうした大変さと「辛い」「苦しい」という気持ちをうやむやにしてはいけません。「転職直後は辛くて大変なんだから、耐えて乗り越えるのは当たり前」という人はいますが、精神状態や体調に明らかな異変を感じた場合、それは転職直後どうこうの問題ではないと思います。

企業側が入社したてで辞めづらい転職者のその立場の弱さに付け込んで、明らかに不当なノルマプレッシャーをかけている場合もあります。そんな会社のために悩んで人生の貴重な時間を無駄にしたり、体調を崩してしまうのは本当にもったいないです。

こうした会社には、過大な要求や無理なノルマを課し、それがクリアできない新人の自己評価を下げて自分たちの思うように支配しようとする意図があるように感じます。

まずは通常の範疇を超えた「辛い」「苦しい」と感じる職場の特徴を見ていきましょう。

転職直後に辛い職場の特徴①:一切のミスが許されない

仕事でミスのないように注意することは大切です。しかし、人間である以上人為的なミス防ぐことのできない抜け漏れは存在しますし、入社したてで仕事のあれこれがわかってない段階では、すべての業務を段取り良くミスなくこなすのは不可能です。

しかし、過度なプレッシャーをかけてくる職場は、新人であっても一切の些細なミス、作業の遅れを許さず、ミスが発覚すれば人前で人格否定をするなど異常な叱責を行い、新人を委縮させます。

もちろんそのミスが人の安全に関わることなど、重大な問題であれば叱責で済む問題ではありません。しかし、仮にそれが重大なミスであった場合、新人にそのミスを起こさせる職場の組織体制業務フローそのものがおかしいので、新人に責任を擦り付けるなど言語道断です。

仕事の処理の手順が違うとか、いくらでもリカバリーの効くミスに注意レベルではなく過剰な叱責をしている場合は明らかに通常の範疇を超えています

転職直後に辛い職場の特徴②:教えられたことは一度ですべて覚えなければならない

私も仕事を教える立場に立っています。教えてもらったことを一度で覚えようとする努力は新人にとって大切な姿勢です。教える側のモチベーションにも大きく関わります。

しかし、現実として教えたことをすべて完璧に把握して、2度目からはすべて自力でこなすことなど不可能です。そんな現実と理想の違いを理解していない職場や上司は「教えたことは一度でできるようになって当然」とあえて口に出して言ってくるでしょう。

人間一度にとれるメモや理解できる話の量には限界があるので、1回聞いただけですべてを把握することはできません。

「1回で覚えてほしい」という要求は、達成不可能なノルマと同義です。もう一度聞きたいと思うことが出てくると「自分は一度教えてもらったことをこなすこともできないのか」と無意味に自己評価を下げる要因になってしまうでしょう

何度も聞くことは上司や先輩に迷惑がかかる」などと正当性を主張するのですが、そんなプレッシャーをかけると新人はわからないことを曖昧な自己判断で進め、結果的にお客さんやより多くの人へ迷惑がかかるという負の連鎖に陥ります。自分のことや目の前のことしか考えない極めて稚拙な要求であると言えます。

転職直後に辛い職場の特徴③:未経験なのに中途採用だからといって即戦力扱い

中途採用だとそれまでの経験に関わらず、すべてのことがスムーズにこなせて当然のような扱いを受けます。

もちろん経験者採用であればある程度の業務はそつなくこなせてほしいという願望はあるでしょう。しかし、未経験でしかも新卒初任給と同水準の給料で働いているにも関わらずこのような要求をしてくる会社があります。

当然未経験で入社して即戦力なんかになれるわけがないので、新人は「会社の期待に応えられない」と自分の未熟さを責めることになります。

未経験採用でさらに新卒者と同じ給与水準であった場合、この要求はおかしいです。即戦力を期待しているのであればそれなりの給与を支給しているべきで、最低限の給与しか支給していないのに「中途採用だから即戦力で当然」というのはただの企業側の都合のいいように扱われているに他なりません。

こうした職場の特徴として1つ挙げられるのは、「期待」という言葉をやたら多用することです。期待というとなんとなく耳当たりがよく相手に寄り添っている感が出せるのですが、相手に過剰な要求をする際の体のいい枕詞に他なりません。期待期待とよく言う上司や先輩がいたら注意したほうがいいでしょう。

転職直後に辛い職場の特徴④:業務時間外のマニュアル整理や暗記の強要

入社したてであれば業務中に説明されたマニュアルや取ったメモはその場ですべて完結せず、ある程度自主的に仕事終わりにメモをまとめたり、マニュアルを読み直したりという必要もあると思います。また、専門的な業務であれば必要な知識や資格の勉強を自主的に行う必要もありますよね。

本来そうした時間も就業時間に組み込まれるべきではあるものの、人員的な余裕がない場合はそうはいかないこともあります。とはいえ、そうした新人の努力を前提として仕事を教えられたり、仕事を振られている場合は注意が必要です。

業務時間外にも会社のことを行わせることで、仕事とそうでないことの切り替えができなくなっていき、それは次第に私生活を蝕んでいきます

私が勤務していた会社では、その会社の業務手順やシステムの使い方を息をする暇もないほど矢継ぎ早に教えられ、ご丁寧に自宅で予習復習をしてくるためのワークシートが用意されていました。
早く成長するためには自宅の予習復習が大事」などと言われその時は素直に従っていたのですが、いざ会社を辞めればその会社以外では何の役にも立たない業務知識の数々でした。本当に時間の無駄だったなと感じます。てか予習復習ってなんだよ、学校じゃないんだからさ。

転職直後に辛い職場の特徴⑤:人の動きや業務をやたら監視する

新人は業務をすべて段取り良く行えるわけではないため、1人で一通り問題なくこなせるようになるまではその業務内容や進捗状況を管理する必要があると思います。

しかし、度を超えた管理は人を苦しめます。もちろん職種によるところではあるのですが、必要もないのに業務の様子を後ろに立って常に監視しているとか、金庫とか個人情報・機密情報を扱う場所でもないのに監視カメラが設置され、その業務の様子を後から見返すことができる状況を整えている場合は、明らかに度を超えています。

そして監視中に自分の思い通りの動きを取らなければ、一挙手一投足に口出し注意をします。このような監視下では当然生産的な動きができるはずもなく、新人は身動きが取れなくなる一方です。

このように、管理もとい「監視」をしてくる職場は、社員を自分の支配下にある駒程度にしか扱いません。

辛い職場を続けているとどうなるのか

では次に、上記のような明らかに異常な職場で我慢し続けているとどうなっていくのか、私の例をもとに紹介したいと思います。

①思いもよらないミスを多発するようになる

本来そんなミスや失敗はしないはずのに、辛い職場では余裕がなくなり処理能力が格段に落ちるので、思いもよらないミスを頻繁に起こしてしまうようになりました。

そしてミスをするたびに人前で過剰な叱責を受けていたので、周りから「あいつはダメな奴だ」という視線を向けられ、日々委縮して過ごすようになりました。

②休日に何もする気力がなくなる

それまでは休みの日はどこかしらに買い物に行ったり出かけたりと過ごしていたのですが、その会社に転職してからは休みの日はベッドの上から一切動くことができなくなりました

何をする気も起きず、部屋から出るのも億劫でiPhoneの万歩計は100歩未満。必要最低限の買い出しすら宅配するようになり、何の楽しみもありませんでした。

休日にやることと言えばベッドの上でじっと天井を見るか、仕事中に取ったメモをまとめたり業務マニュアルを暗記したりと仕事関係のことを行っているかでした。

③職場に行くのが怖くなる

出社に対して恐怖心が沸くようになり、常に次の出勤時刻までのカウントダウンをするようになりました。会社にいくということに対してとてつもない不安に襲われるようになり、休みの日でも仕事帰りでも頭にこびりついてはなれませんでした。

また、出社時には会社のビル脇のベンチに座り込んで出勤時刻直前まで動くことができなくなりました。オフィスの扉を開けるときの絶望は、会社を辞め何年たっても色あせません。

抱え込まないための対処法

上記のような状態を経過し、吐き気や動機といった体調不良がどんどんひどくなり、私は何をしても楽しいという感情が一切わかなくなりました。そして心療内科にかかり、通院しながら仕事は続けたのですが、そんな状態になってまで仕事を続ける意味ってなんなんだろうと思って仕事を辞めました。

今もし同じような状態の方がいれば、以下のことは強くお伝えしたいです。そして、そんな会社は辞めてもどうとでもなるということを心に留めておいてください。

自分を責めない

上記で紹介してきたような過剰なプレッシャーを与えてくる環境に身を置くと、うまく業務をこなせない自分やその重圧に耐えることの出来ない自分を「弱い」とか「できない」と責めてしまうと思います。

ですが、自分自身を否定する必要は一切ありません。上記のような職場環境下で自分を責めてしまっては会社の思う壺です。まともな会社であれば、新人はまずこのような精神状態になりません。

他にいくらでも職場はある

転職直後は「すぐ仕事を辞めることはできない」という思い込んでしまうのですが、すぐ仕事を辞めても世の中にはいくらでも仕事はあるので、また仕事を探せばいいだけです。在籍期間や転職回数によって人生が終わることなどありません。

「仕事を辞められないんだから、なんとしても今の会社で結果を残してしがみつかなきゃ」というマイナスのモチベーションがいい結果に結びつくことは稀でしょう。仮にその状態で結果を残したとして、誤った成功体験の意識が残ってしまい、人生全体でみたときに悪影響です。よく言われる職場の老害はこのマインドになってしまっているのです。

逃げ道はいくらでもあるのだという考え方をすることが大切です。

参考:転職しまくっても人生は終わらないという話

仕事がすべてではない

上記のような職場にいるとプライベートが侵食され、まるで仕事が人生のすべてのような偏った意識を植え付けられがちです。ですが、仕事は生活するためのお金を稼ぐ手段に過ぎず、仕事によって人生が充実するわけではありません。

満足な生活というのは人それぞれです。仕事がうまくいくかいかないかが人生の幸福を左右するわけではありません

転職を繰り返しても力になってくれる転職エージェントもいるので安心してください。

まとめ:無理をしない

転職直後で辛いと感じることは通常の範疇を超えているかもしれません。

大切なことは、上記のような職場についたときに冷静に状況を見極め、無理をしないということです。いくらでも逃げ道はあります。そして、逃げることは決して悪いことではありません。

体調を崩してしまっては復職が長引いたり、将来も同様の症状が残ったりとあなたの未来に悪影響を及ぼしかねません。

私はあの時、あの職場を辞めたことを心の底からよかったと思っています。あのままあの仕事を続けていたら、私は自分の人生で本当に大事な価値基準に出会えなかったと思うからです。

きっとあなたが今辛いとか苦しいと感じていたり、不安に思う違和感は間違っていないと思います。どうか無理をせず、よりよい人生に繋がる選択ができることを願っております。

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独身アラサー男子。社会人歴7年目にしてすでに5社目という転職回数を誇るも、人に語れる経歴や実績は何1つありません。過去には適応障害と診断されたこともありますが、他人に認めてもらうことを諦めた結果、それなりに楽しく暮らしています。

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