「転職回数は20代なら2回まで、30代なら3回まで。それ以上したら人生終わり」
私がとある転職面接で実際に言われた言葉です。また、転職エージェントの面談でも似たようなことを何度も言われたことがあります。
現在29歳で5社目の筆者が、転職しまくると本当に人生終わるのか?実際の状況を交えながら紹介したいと思います。
新卒で短期離職をしてしまった際の軌道修正には、ポンポルの転職攻略さんの下記の記事が大変参考になりますよ!
結論:人生は終わらない
早速結論ですが、いくら転職したところで人生は終わりません。
「転職回数が多いけどまた転職するかも…不安…」という方はご安心ください。その理由を解説していきたいと思います。
①結局一般論でしかない
よく言われるのは「一概には言えないけど、転職回数は多いほど不利な傾向にある」という話です。
これはまさにその通りで、一般論から言えば転職回数が多いと懸念する企業が多いのは当然の話で、仕方のないことです。
しかし、世の中には何百万という会社があり、様々な事情から人手を必要とし、求人を出しています。転職回数を絶対的な条件にする会社もあれば、そんなことは気にしない会社ももちろんあります。
何かしら仕事は必ず見つかるわけです。究極的には「気にする人は気にするけど、気にしない人は別に気にしない」というレベルの話に落ち着くわけで、それで人生が終わるはずなどありません。
②キャリアに正解はない
転職系のブログでは大概、「転職で失敗しないためには」とか「キャリアアップに成功した理由」など、転職を成功と失敗で語られていますよね。
こうした記事やコメントばかり読んでいると「次こそ転職を成功させてキャリアを築くんだ!」などの強迫観念に駆られてしまうのですが、そもそもキャリアの成功ってなんなのでしょうか。
他人に「すごい」とその功績を認めてもらうことでしょうか。給料をたくさん稼いで人に自慢できることでしょうか。それとも将来の仕事の不安をなくすことなのでしょうか。
だとすれば今までの私の転職は確実に失敗ですが、私自身別に成功したとも失敗したとも感じていませんし、あるのは私が転職したという事実そのものだけです。誰かに成功か失敗か決めてもらおうとも思っていません。
給料が高くなくても、人に認めてもらわなくとも満足な生活を送っている人は世の中にたくさんいるのではないでしょうか。そしてどんな仕事についたとしても、将来への不安を完全になくすことなど不可能なのではないでしょうか。
人によって転職やキャリアに求めているものは千差万別、その正解など存在しないのです。他人がとやかく言うことではありません。
③仕事は人生のすべてではない
仕事は生活していくための給料を稼ぐ一手段に過ぎません。仕事で自己実現を図ろうとする人はいるのですが、別に仕事で何かを成し遂げなくても日々の生活を満足に送ることはできます。
たかが仕事です。その経歴がいくら増えようと人生は終わりません。
私が20代で転職しまくってよかったと思う理由
私はこれまで5社を経験してきました。転職しまくってよかったと感じることもたくさんあります。その中でも大きなものを3つ紹介したいと思います。
①色々な生き方や価値観があることを知った
これまで経験してきた5社はもちろん企業規模も文化も異なり、本当に様々な人と出会いました。
多様性と一口にいうと簡単なのですが、世の中には本当に様々な価値観が存在し、色んな生き方があります。そして「こういう人生を送るべき」などという正解などないということに気づきました。
②他人と比べることを辞めた
私が新卒入社した会社や転職した2社目の会社で働いていた20代前半の頃は、同じ年代の人がやってる仕事内容やレベルを比較して「自分はなんてくだらない雑用をやっているんだ」「自分の業務を他人に話すのが恥ずかしい」とくだらない劣等感を抱いてしまっていました。
しかし、色々な会社を経験する中で、別に仕事内容など他人と比べるものではないと思うようになりました。会社に行って給料が振り込まれている以上、自分にとっての仕事の目的は果たせているわけで、それ以上でもそれ以下でもありません。
何かの記事で、同い年の大谷翔平と比べることはしないのに、身近な同期と自分を比べて一喜一憂するのは無駄という文を見たことがあるのですが、まさにその通りだと思います。人と比べたところで何の意味もないということです。
③誰かではなく自分で自分を認めることが一番大事なことに気づいた
20代半ばに勤めていた会社には、職場に多数の主婦のパートさんがいたのですが、みんな他の社員の仕事内容やキャリア、結婚や趣味などのプライベートにわたることまで、ああでもない、こうでもないと口を出し評価しあっていました。
私も例外なくキャリアや結婚に定期的に口出しをされ、「あなたのためを思って言ってるんだよ」というなんの中身のないお節介に、私も純粋な親切心からそんなことを言ってくれてるんだと勘違いし「自分はなんてつまらない人生を歩んでいるんだ。もっとがんばらなきゃ」と長らくその洗脳にはまってしまった時期がありました。
そういう人が身近にいると勘違いしてしまうのですが、人生は他の誰かに認めてもらうことで充実するものではありません。私たちはもう学校を卒業しています。他人の評価や基準という、あいまいで不確かな枠の中で生きる必要はないのです。
他でもない自分が自分自身を認めること。それができないと、自分が本当に幸福と感じることは何なのかわからなくなってしまいます。結婚?出産?キャリア?世間が期待する幸せが実現できなくたって、平和で充実した生活は絶対に送れます。
他人が期待するような人物像でなくても、自分が満足できる人生は送ることができるのだと、気づくことができました。
まとめ:転職しまくると色々な気づきも得られる
冒頭で私は現在5社目とお伝えしましたが、転職しまくった結果、納得のいく仕事のついたかというと別にそういうわけではなく、現在の仕事は充実していません。
だけど転職しまくったことで、別に転職を繰り返しても仕事は見つかるし、精神病まない程度の仕事ならほどほどに我慢して適当にこなして、家に帰れば自分が見たい映画やドラマだったり、飲みたいお酒だったり、作りたい料理だったり、そういうのがあるということが、他の人にとっては些細なことかもしれないけど、自分にとっては十分すぎるほど幸せだということに気づきました。
きっとここまで読んでくれた方は、転職や将来に対して不安を抱えている方だと思います。私も過去そんな不安にすごく悩まされていましたし、将来への不安は今も普通に抱えています。
それでも、仕事がすべてではないということは強くお伝えしたいです。それに気づいてから、私はすごく気が楽になりました。だから、仕事をすぐに辞めて転職を繰り返したらいけないという誤った強迫観念に囚われず、自分らしい満足できる人生が歩める一助になれれば幸いです。